銀座【帯5078】国画会 板倉眞理子作 型絵染 紬地名古屋帯

銀座【帯5078】国画会 板倉眞理子作 型絵染 紬地名古屋帯

国画会会員 板倉眞理子さんの作品です。こちらはぐっと明度を落とした松葉色が近いでしょうか。やや灰黄みを帯びた緑系の紬地を背景に、芥子色や暗い赤などこっくりとしたお色目を効かせておおらかな花葉や、ゆったりと舞う蝶の姿が表現された名古屋帯。深く落ち着いた彩り、そしてバランス良く配された優しい白や鴇色など淡彩とのコントラストが、魅力あふれる様々なモチーフをくっきりと印象付けていますね。かなり以前のことですが、ひっそりとした裏庭が好き、という板倉さんのお言葉を目にしました。確かにお日様が燦々と輝く明るい庭ではなく、少し湿気を含んだような、土の匂いがするような裏庭、森の中…この方の作品には、静かな秘密の場所で花や虫たちをそっと眺めているような、そんな不思議な気配を感じます。雑誌などでは伊兵衛織の着物に合わせた装いを良く見かけましたが、郡上や本結城など力のある上質な織りにのせて頂けば、それぞれの魅力を存分にお楽しみいただけますね。とりわけお洋服の世界でも存在感のある美意識の高い方々が、この方の帯をこぞって選んでいらっしゃったように思います。国画会の作り手さんの中でも際立った個性が光る板倉さんの帯、ぜひこの機会にご覧くださいませ。