銀座【着物4106】曽根武勇作 西陣織 訪問着(落款入)
銀座【着物4106】曽根武勇作 西陣織 訪問着(落款入)
肩裾には梅幸茶色、間には淡い豆がら茶色や利休白茶色などニュアンス豊かな彩りを段暈しのように置き、全体に吉野織の細かな格子を重ねた西陣織の訪問着です。ほのかに色を移してゆく繊細なグラデーションの景色が、灰茶色の畝織によって凛と引き締められたお品。寸分の狂いもなく整えられた緻密な織りの表情が実に端正な趣きですね。絶妙な色の流れも全て綿密な計算による先染めから生まれたもので、絹糸の豊かな光沢が生きる陰影美しい景色や、程良い張りを備えた重厚な布味には、高貴な方々の衣は斯くやと思わせる独特の迫力があり、染めとはまた趣きの異なる洗練を感じます。こちらは公家装束の製織などを一手に担ってきた西陣という産地の高度な技術を、今なお最高のかたちで守り続ける伝統工芸士・曽根武勇さんの作品。熟練の仕事を重ねて制作された織りならではの高雅な格調は、どのようなお席でも格別の存在感を見せてくれることと思います。西陣の本領を伝える逸品、ぜひこの機会にお手に取ってご覧くださいませ。