銀座【帯5106】国画会 立花長子作 型絵染 名古屋帯(紙札付)

銀座【帯5106】国画会 立花長子作 型絵染 名古屋帯(紙札付)

僅かに彩度を上げた練色が近いでしょうか。ごく淡いベージュ系の紬地を背景に、クサギに集まる愛らしい蝶たちの姿が表現された型絵染の名古屋帯です。高麗納戸色の葉、蘇芳色や遠州茶色、鳩羽色に藍を効かせた特徴的な実、木賊色の花…明るく綺麗な色たちに彩られた楽しげな世界は、眺めているだけで心弾みます。こちらは芹澤けい介さんに師事、のちに国展を中心に活躍なさった立花長子さんの作。白洲正子さんに愛された染色家のひとりとしても良く知られる方であり、様々な花や虫を図案化した魅力的な作品は、白洲さんご自身の着物や帯にも数多く遺されていますね。モチーフのクサギは淡い青系の染料としても知られ、真夏に咲く花は甘い芳香で蝶たちを誘うとのことですし、また秋になれば小さな青い果実が鳥たちのご馳走となってくれます。とりわけ蝶を好んで題材となさった立花さん。蝶が集まるこの植物にもきっと温かなまなざしを向けていらしたのでは、と想いをめぐらせてしまいます。一流の作家作品らしい個性と存在感を備えながらも、どなたにも気負い無く着こなして頂けそうな親しみ易さがうれしい一枚、ぜひこの機会にお手に取ってご覧くださいませ。