銀座【着物4137】人間国宝 小宮康正作 単衣 江戸小紋(落款入)

銀座【着物4137】人間国宝 小宮康正作 単衣 江戸小紋(落款入)

青鈍色が近いでしょうか。ごく暗い落ち着いた緑系の地に、菱形の小さな蝶が整然と並べられた菱蝶の江戸小紋 単衣着物です。こちらは江戸小紋の世界で多大な功績を遺された小宮康助さん、康孝さんに続いて同じく国の重要無形文化財保持者としてその仕事を守り伝える小宮康正さんの作品。錐彫りによる微細な珠がかたどる精緻な型が、熟練の技術によって見事に写し取られています。極型の江戸小紋は、手に取って眺めるだけですっと背筋が伸びるような独特の緊張感を備えており、それが武士の裃を思い起こさせ、男性的なイメージにも繋がります。が、同じく小宮さんらしい究極の技術が尽くされた精緻な型のお品ながら、モチーフが優雅な蝶となりますと、景色に上品な女性らしさ、そして軽やかな洒落みが生まれていますね。単衣用に裏面には露芝のモチーフが染められており、裾がかえる度に涼やかなかたちがちらりとのぞきます。合わせる帯次第で街着から改まったお席まで、幅広い場面でお楽しみ頂ける一枚、ぜひこの機会にお手に取ってご覧くださいませ。