銀座【着物4172】八重山上布 浅黄色 縞に絣

銀座【着物4172】八重山上布 浅黄色 縞に絣

沖縄の石垣島で織り継がれている八重山上布は、宮古島の上布と共に貢納布としての歴史に磨かれた技術が生きる上質な麻織物です。白地に薄茶の絣に代表される白上布として知られていましたが、近年では島に自生する豊富な植物染料にも再び目を向けられるようになり、より豊かな表現が広がっていますね。今回のご紹介もそんな一枚。浅黄色が近いでしょうか。やや黄みを強めたナチュラルなベージュを背景に、藍や灰茶色の縞に重ねてジンダマーやパニビーマなどの美しい緯絣がすっきりと並べられた、八重山らしい大らかな表情のお品です。紡績の苧麻糸に一部手績みの苧麻糸を用いた八重山上布は、越後や宮古と比較しますとやや糸も太め。さっくりとして野趣があり、カジュアルな表情はどなたにも親しみ易いことと思います。肌に付かない強めの張りが涼しく風を通し、着る人を酷暑から護ってくれる夏衣、上布ならではの清々しく朗らかな装いをお楽しみ下さいませ。