銀座【帯5203】国指定重要無形文化財 喜如嘉の芭蕉布 八寸名古屋帯(反端 証紙付)

銀座【帯5203】国指定重要無形文化財 喜如嘉の芭蕉布 八寸名古屋帯(反端 証紙付)

三年もの間、丹精込めて育てた糸芭蕉から繊維を取りだし、細く裂き、一本一本糸を績み…伝統的な染織は例外なく苦労の多い作業の積み重ねではありますが、その中でも筆頭と思われるものが芭蕉布です。こちらは昔ながらの工程をそのまま守り、その技術が国の重要無形文化財に指定される喜如嘉の芭蕉布の八寸名古屋帯。やや色を深めた亜麻色が近いでしょうか。芭蕉の繊維そのままの淡いベージュの地に、明るい赤みの茶色を絡めた杢糸とごく深い藍色の縞を置き、お太鼓部分や胴前には更に藍色の濃淡色の緯糸浮織を絡めた横段を重ねて、複雑な格子文のような景色が創られています。浮き織りによって美しい藍のいろが強調されることで、素朴な芭蕉布に小さな花が咲いたような可憐な華やぎが生まれていますね。芯が入らない八寸は熱が籠もりにくく夏場にはとてもありがたいものですが、素材が芭蕉となればその清涼感も格別です。いっとき暑さも忘れさせてくれるひんやりとした手触り、そして力強くも優しい美しさをどうぞお楽しみ下さいませ。