銀座【着物4218】宮古上布 着物 抽象文

銀座【着物4218】宮古上布 着物 抽象文

苧麻を育てて繊維を取りだし、極細の糸を績む。絣を締めて琉球藍で染め上げ、乾燥に弱く切れやすい糸を宥めながら精緻な絣を手機で織り上げる。そんな難儀な仕事をひとつひとつ長い時間をかけて積み重ねることでようやくかたちとなる夏衣の最高峰、宮古上布の着物です。手績みの苧麻糸のみで織り上げられた贅沢な布は、心許ないほどの薄さでありながら、程良く身体から離れてふわりと風を通す絶妙な張りを備え、暑気を払うような清冽な存在感を見せてくれますね。こちらは暗い鉄紺色が近いでしょうか。黒みを帯びるほどに色を深めた青を背景に、極小の絣で葉っぱのようなかたちに小花を添えたモチーフが整然と並べられており、滑らかな曲線を見事に表現する宮古上布ならではの高度な絣技を、存分にお楽しみいただけるお品です。繊細な糸味と深い深い藍の色が冴える美しい絣、そして極上の着心地を、この機会にどうぞお手に取って確かめくださいませ。