銀座【帯5381】曽根武勇作 袋帯(落款入)
銀座【帯5381】曽根武勇作 袋帯(落款入)
小豆色や緋褪色、小麦色に橙色、丁子茶色に千草鼠色など深みのある重厚な彩りを用いて、大小の鱗を組み合わせた鱗権太夫と亀甲花文が交互に並べられた朱珍の袋帯です。こちらは公家装束の製織などを一手に担ってきた西陣という産地の卓越した技法を、今なお最高のかたちで守り続ける伝統工芸士・曽根武勇さんの作品。朱珍とは国の伝統的工芸品に指定される西陣織の十二の技法の一つで、繻子の組織に多彩な緯糸で様々な文様を表現したもの。とりわけ高度な技術を要し、かつては小袖や打掛などに用いられたとても高級な織物です。緻密で端正な織りによって上質な絹糸の光沢と共にくっきりと浮かび上がる濃密な色の調和、そして名物裂ならではの典雅な景色が印象的なお品、金糸を使わずとも確かな存在感を放つ、高貴な華やぎと格調が感じられますね。小紋や色無地から訪問着、また光沢感のある織りの社交着など様々な装いを気品豊かに引き立ててくれることと思います。この機会にぜひお手に取ってご覧くださいませ。