
銀座【着物4320】郡上紬 暗い鉄紺色 横段 着物(反端付)
銀座【着物4320】郡上紬 暗い鉄紺色 横段 着物(反端付)
経糸は玉繭から引いた節のある玉糸を、緯糸には選び抜いた春繭の本真綿から手でつむいだ糸を用い、草木で丹念に染め、高機で織り上げられる極上の織物、郡上紬の着物です。この紬は結城と比肩されるほどの優しい暖かさを備えており、厳寒期にも着る人をしっかりと護ってくれる頼り甲斐のあるお品。今回のご紹介はさらに色を深めた鉄紺色が近いでしょうか。黒みを帯びた暗い藍色系を背景に、落ち着いた千草鼠色や深い紅色、山吹茶色など草木染による美しい彩りが大胆な横段に配された、郡上ならではの力強い色構成が映える一枚です。紬織の人間国宝 宗廣力三さんが大変な苦労を重ねて育て上げた織物は、一見素朴な表情ながら、あらゆる工程で丁寧なお仕事が積みあげられた布だけが持つ温かな力を備え、手に取る度に心を満たしてくれることと思います。残念ながら現在は既に生産も止まっているとのこと。心に響くお品に出会いましたら、ぜひお手元にお呼び下さいませ。