
銀座【着物4379】寺西英樹作 本加賀友禅 白山紬地 訪問着 銘「源氏香と花丸」(反端 証紙 色紙付)
銀座【着物4379】寺西英樹作 本加賀友禅 白山紬地 訪問着 銘「源氏香と花丸」(反端 証紙 色紙付)
更に色を深めた鈍色が近いでしょうか。黄みを含んだごく暗いグレイ系の地に、源氏香と共に松竹梅に萩などの花木を丸文のかたちに散らした銘「源氏香と花丸」訪問着です。渋みのある背景色に溶け込むように浮かぶ優美なモチーフには、青や紫、緑系の色みがほんのりと載せられていますが、どのお色目も落ち着いたグレイッシュなトーンでまとめられており、小さな節が趣深く、紬ながら滑らかで程良い光沢を備えたドレッシーな質感を持つ白山紬の地風とも相俟って、とてもシックな表情を見せていますね。こちらは加賀染振興協会の厳しい落款登録制度の認可を得た本加賀友禅作家 寺西英樹さんの作、本加賀友禅の高度な手描きの技術が生きる確かなお仕事が施されたお品です。祝意ある古典意匠の高い格調を備えながらも、礼装としての訪問着とはまた異なる軽やかな洒落みに現代的な洗練が光る一枚。改まりすぎずともきちんと感を求められることの多い昨今の着物シーンでは、活躍の機会も多いことと思います。