
銀座【帯5483】宮城里子作 本紅型 名古屋帯(反端付)
銀座【帯5483】宮城里子作 本紅型 名古屋帯(反端付)
風合いの良いオフホワイトの紬地に菱取りで様々な幾何文様を置き、間には繊細な花のモチーフが配された本紅型の名古屋帯です。こちらは現代の琉球紅型を代表する作り手の一人として活躍なさる宮城里子さんの作品。尚家資料に残る紅型衣裳の復元などでも知られる藤村玲子さんに師事、王族士族の衣裳としての琉球紅型の美を今に伝えたその確かなお仕事を、しっかりと受け継いでいらっしゃいますね。幾何文と花文、モチーフの硬軟の対比を生かして複雑に組み立てられた構図が、落ち着いたグレイッシュトーンに所々鮮やかな彩りを効かせてすっきりと表現されたお品。とてもモダンな印象ですが2012年に開催された紅型展の図録によれば、19世紀の衣裳に同じ型が遺されており、更紗模様の影響がみられる牡丹唐草幾何学模様とのこと。デイゴなど沖縄特有の花をモチーフにしたものと思いきや、古典的な牡丹唐草などにつながる意匠だったのですね。朗らかな印象の紅型たちとはまた趣きの異なる、洗練された表情の優品、帯として締めた際には、たれ先手先の紺鼠色がきりりと後ろ姿を引き締めてくれます。紬や小紋に合わせて、春のお出かけにいかがでしょうか。