銀座【帯5548】大井川葛布製 葛布 九寸名古屋帯 銘「朧月」(反端 証紙付)
銀座【帯5548】大井川葛布製 葛布 九寸名古屋帯 銘「朧月」(反端 証紙付)
葛という植物は風邪に良く効く葛根湯や、ひんやり美味しい葛切りの原料でもありますが、その蔓から得る繊維を緯糸に用いる葛布も、古来より伝わる自然布の一つとして知られています。繊維を取り出し、糸にするためには他の自然布と同様に大変な労力を要する希少な織物ですが、独特の光沢、そして瑞々しい透明感を備えた葛布は、やはりとても魅力的な素材。厳しい作業工程にも拘わらず、かつては葛布が主要な産業であった静岡県掛川近辺で今も数少ないながらも守り継がれているとのことです。今回のご紹介は日本民藝館の壁面にも使用されている葛布を制作なさった大井川葛布さんの名古屋帯。経には赤城の座繰糸、緯には葛の平糸を用い、梔子で染められた支子色、琉球藍による綺麗な藍色、そして葛の繊維そのもののオフホワイトを組み合わせて、美しい大格子が表現されています。遠目からは、たんぽぽ色や石板色、媚茶色などが近いでしょうか。葛の繊維独特の質感とも相まって、「朧月」の銘に相応しい、静かな明るさが印象的な景色が生まれていますね。色と風合いを楽しむ無地感覚のお品ですので、合わせる着物の色柄を選びません。程よい張りがあり水にも強い葛布は帯としての使い勝手も良く、気温が上がってきた袷時期から単衣、そして夏を通して活躍してくれることと思います。自然布の中でもご紹介の機会が少ない葛布、ぜひこの機会にご覧くださいませ。




