銀座【帯5607】宮古上布 九寸名古屋帯

銀座【帯5607】宮古上布 九寸名古屋帯

色を深めた紅樺色が近いでしょうか。こっくりとした赤みがかった茶系の濃淡色による横段に、苧麻の糸そのままのようなナチュラルな亜麻色でシンプルな緯絣による幾何文が配された、九寸名古屋帯です。こちらは経緯に手績みの苧麻糸を用い、植物染料で染め、手機で織り上げられた宮古上布。作り手さんにつながる情報はございませんが、精緻な絣が並ぶ従来の宮古の作風から離れ、琉球王朝の頃に存在した色とりどりの上布への回帰を感じさせる瑞々しい表情のお品、緻密な紺絣とはまた趣きを異にする大らかな美しさが、新たな宮古上布の魅力を教えてくれることと思います。苧麻を育て糸を績むところから始まる、時間と手間を惜しまぬ手仕事から生まれた贅沢な布。そのひんやりとした極上の手触り、涼やかな表情は手に取り眺めるほどに心満たされますね。同じ上布や薄物の紬などに合わせて、夏ならではの清涼感あふれる装いをお楽しみ下さいませ。