
銀座【帯5636】越後上布 八寸名古屋帯
銀座【帯5636】越後上布 八寸名古屋帯
色を薄めた亜麻色が近いでしょうか。素材そのもののような淡いベージュ系の地に、鈍い黒色と深い濃紫色の2色で、不規則な細縞と円弧をゆったりと組み合わせた幾何文を配した八寸名古屋帯です。こちらは経糸緯糸共に稀少な手績みの苧麻糸を用い、手機で丹念に織り上げられた国の重要無形文化財指定 越後上布。芯の入らない八寸は、盛夏にも熱がこもらず快適な締め心地をお楽しみ頂けますが、夏衣の最高峰と呼ばれる越後上布ならばその涼しさも格別ですね。着尺とはまた趣きが異なる太めの糸から生まれたさっくりとして野趣豊かな地風、枯れた彩りを用いたシンプルモダンな景色が、上布や夏紬など盛夏の装いを清々しく引き立ててくれることと思います。一見素朴ながら、人の手と時間を惜しみ無く費やした布ならではの確かな力を宿した逸品。しばし暑さをも忘れさせてくれるひんやりとした手触りを、どうぞご自身でお確かめくださいませ。