銀座【帯5640】国指定重要無形文化財 喜如嘉の芭蕉布 八寸名古屋帯(証紙付)

銀座【帯5640】国指定重要無形文化財 喜如嘉の芭蕉布 八寸名古屋帯(証紙付)

三年もの間、丹精込めて育てた糸芭蕉から繊維を取りだし、細く裂き、一本一本糸を績み…伝統的な手法に基づく染織は例外なく苦労の多い作業の積み重ねではありますが、その中でも筆頭と思われるものが芭蕉布です。こちらは昔ながらの工程をそのまま守り、その技術が国の重要無形文化財に指定される喜如嘉の芭蕉布の八寸名古屋帯。経糸にやや色を薄めた亜麻色の糸を、緯糸に鉄紺色や枯草色を添えた横段と共に、緯糸浮織や手花織によって「いつの世までも」の意を含んだお馴染みのモチーフや繊細な菱文が表現されています。糸に乗せた静かな彩りが浮織りによって強調されることで、素朴な芭蕉布に小さな花が咲いたような可憐な華やぎが生まれていますね。受け継がれた技術を守りつつ、更にその美しさの可能性を追究なさる作り手さんによる作品は、芭蕉布独特の布味の清々しさとともに、しっかりと時代を捉えた洗練をも感じさせます。芯の入らない軽やかな八寸帯は熱が籠もりにくく、夏場にはとてもありがたいものですが、素材が芭蕉となればその清涼感も格別ですね。この夏のお出かけにいかがでしょうか。