銀座【着物4504】山田宗一作 石川県指定無形文化財 能登上布 白色 小絣花文(桐箱 余り布 雪晒し証紙付)

銀座【着物4504】山田宗一作 石川県指定無形文化財 能登上布 白色 小絣花文(桐箱 余り布 雪晒し証紙付)

古来上質な苧麻糸の産地として知られる石川県の能登地方では、江戸期より布の生産が始まったとこと。明治期以降には「能登上布」の名が上質な麻織物として全国に知られるようになったそうですが、現在では羽咋市に一軒の工房が残るのみ。こちらは山田宗一さんという方の作で、少し以前に製作されたものと思われる一点です。仄かに青みを含んだ清々しい白の地に、深い藍色の糸の経緯絣によって、愛らしい花の姿を浮かべたお品。モダンな縞やシンプルな幾何文とは異なる、素朴でおおらかな花たちの表情に、ほっと心安らぐような優しさを感じますね。ごく細い上質な糸を用いて丹念に織り上げられた布は、今回越後にて雪晒しのお手入れを済ませてあります。ふんわりとした程良い張りやひんやりとした手触り等々、素晴らしい素材感に加えて、不純物がすっかり取り除かれて瑞々しく生き返った白の色も、ぜひお確かめいただきたく思います。すうっと風が抜けてゆく上布ならではの極上の着心地を、どうぞお楽しみくださいませ。