
銀座【着物4512】八重山上布 象牙色 絣 着物(反端付)
銀座【着物4512】八重山上布 象牙色 絣 着物(反端付)
象牙色が近いでしょうか。洗い晒したような穏やかな白を背景に、憲法色の糸で伝統的な琉球の絣柄がすっきりと並べられた、八重山上布の着物です。沖縄の石垣島で手織られるこの布は、宮古島の紺上布と同じく古くから貢納布制度によって磨かれた技術から生まれる爽やかな麻織物。最近では島に自生する様々な草木から得た豊かな彩りを取り入れた作品が増えていますが、八重山の白上布といえばその名の通り、苧麻糸のナチュラルな白地に紅露を染料とする茶色の絣を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。今回のご紹介もウシィヌヤマ(牛につける鍬)やミンチィキトーニー(耳付の豚の餌箱)、ミジィウム(水雲)など昔ながらの多彩な絣が高い技術ですっきりと並べられたお品で、ひと目でそれと判る八重山上布らしい特徴を備えていますね。繊細な糸と精緻な絣がエレガントな宮古上布と比較しますと、やや厚手で張りのある地風に好ましい野趣があり、生活の道具から動物や自然などをモチーフとした大らかな絣模様とも相俟って、より親しみ深くカジュアルな印象です。触れればひんやりとして良く風を通す、清々しい布。沖縄の風土に育てられた美しい織物を、ぜひこの機会にお手に取ってご覧くださいませ。