銀座【着物4514】曽根武勇作 西陣織 薄物 訪問着(落款入)

銀座【着物4514】曽根武勇作 西陣織 薄物 訪問着(落款入)

やや色を薄めた香色が近いでしょうか。淡く明るいベージュ系を主調として、2種類の織りの光沢感の違いによる細縞を浮かべた薄ものの訪問着です。一方の織りは香色一色、もう一方には肩裾に梅鼠色、間には地色を挟みながら青朽葉色の経暈かしが配されたお品。ニュアンス豊かな美しい彩りがほんのりと浮かんでは消えるたおやかな景色が、夏衣らしい上品な透け感と相俟って、実に清澄な表情を見せていますね。こちらは公家装束の製織などを一手に担ってきた西陣という産地の高度な技術を、今なお最高のかたちで守り続ける伝統工芸士・曽根武勇さんの作品。優美な色の流れは全て綿密な計算による先染めから生まれたもので、薄手ながら輝くような絹糸の光沢や、程良い張りを残した軽やかな布味からは、高貴な方々に愛された西陣織ならではの確かな洗練を感じます。着るひとを静かに包む、染めとはまた異なる典雅な趣きを、どうぞお手に取ってお確かめくださいませ。