銀座【着物4612】浦野理一作 経節紬 香色 微塵縞(余り布付)

銀座【着物4612】浦野理一作 経節紬 香色 微塵縞(余り布付)

日本各地の伝統的な染織技法やその歴史についての深い理解をもとに、吟味された素材と妥協のない仕事によって、その一つ一つを最高のかたちで再現なさった染織家・浦野理一さんの作品です。今回のご紹介は、香色に亜麻色、薄香色などが近いでしょうか。優しい薄茶系の彩りと絹そのもののような柔らかな白がごく細い微塵の竪縞をつくる紬織の着物。丹念な手わざが尽くされたこの経節紬は、浦野さんの代表作として多くの方から愛された名品でしたが、残念ながらその技術は伝えられることなく生産が終わっています。経糸の節がくっきりと際立ち、シンプルでありながらも変化に富んだ美しい景色を見せてくれるお品。素朴で野趣ある布味は一般的な紬とは全く異なるどっしりとした存在感があり、作家作品など力のある帯もしっかりと受け止め、引き立ててくれますね。穏やかな茶のお色目が、秋冬へと向かうこれからの季節の風景に、静かに溶け込んでくれることと思います。ぜひこの機会にお手に取ってご覧くださいませ。