銀座【帯5773】国画会 谷田部郁子作 九寸名古屋帯「雪の夜」(証紙付)

銀座【帯5773】国画会 谷田部郁子作 九寸名古屋帯「雪の夜」(証紙付)

国画会 準会員として、選び抜かれた色彩が光のかけらのように煌めく清々しい作品を制作なさる、織物作家 谷田部郁子さんの作品です。こちらは第88回国展(2014年)出展作 九寸名古屋帯「雪の夜」。さらに色を深めた黒に近い鉄紺色と納戸色、灰色や素鼠色、そして柔らかな白色を経緯に組み合わせ、織りの僅かな変化や数種類の色糸を細やかに使い分けることで、細かな市松や絣、縞や横段が複雑に溶け合う清澄な景色が生まれています。丹念に染め上げられた一つ一つの色を美しく引き立てる、上質な絹糸ならではの穏やかな輝きが、独特の透明感を運ぶお品ですね。谷田部郁子さんは小島秀子さんに師事、現在はご自身の故郷である岩手の工房で製作なさっているとのこと。寒色のみで構成された幻想的な布を眺めていると、お住まいの東北の雪深い頃の夜、この上なく無垢であろう、その静かな世界にふと思いを馳せてしまいますね。真綿系の紬織りとはまた異なるドレッシーな質感は、程良く改まった印象も備え、合わせる着物の染め織りを問わずモダンで気品香る着こなしをお楽しみ頂けることと思います。ご紹介の難しい、希少な作家作品。ぜひこの機会にごらんくださいませ。