銀座【着物4624】郡上紬 藍色 横段暈し(反端付)
銀座【着物4624】郡上紬 藍色 横段暈し(反端付)
経糸は玉繭から引いた節のある玉糸を、緯糸には選び抜いた春繭の本真綿から手でつむいだ糸を用い、草木で丹念に染め、高機で織り上げられる極上の織物、郡上紬の着物です。この紬は結城と比肩されるほどの優しい暖かさを備えており、厳寒期にも着る人をしっかりと護ってくれる頼り甲斐のあるお品。今回のご紹介は色を深めた藍色が近いでしょうか。落ち着いた藍を背景に深い紅や淡い藍、水縹色、瓶覗色、灰緑色など草木染による美しい彩りをのせて、太さも様々に掠れたような横段が配された一枚。平板には収まらない陰影豊かな背景、単純な段模様とは全く異なる変化に富んだ表情に、繊細かつ力強い郡上の色構成ならではの個性が光っていますね。紬織の人間国宝 宗廣力三さんが大変な苦労を重ねて育て上げた織物は、一見素朴な表情ながら、あらゆる工程で丁寧なお仕事が積みあげられた布だけが持つ温かな力を備え、手に取る度に心を満たしてくれることと思います。残念ながら現在は既に生産も止まっているとのこと。心に響くお品に出会いましたら、ぜひお手元にお呼び下さいませ。紬織物の名門問屋 室町の加納さんの別誂えで、銀座きしやさんの扱いです。




