銀座【帯5785】人間国宝 北村武資作 経錦 袋帯

銀座【帯5785】人間国宝 北村武資作 経錦 袋帯

砥粉色が近いでしょうか。緯糸に細い撚金糸を通した淡い黄みのベージュ系に、銀煤竹色や真朱色など静かな淡彩を添えて、有職文様としてもよく知られる蟹牡丹が表現された袋帯です。こちらは長年西陣で古代の織物の研究を重ね、培った高度な技術を以て羅や経錦などの上代裂を今の時代に蘇らせたことで知られる、人間国宝 北村武資さんの作。経錦の技法を用いて表現されたお品で、ごく緻密な織りによって端正なモチーフが細やかに表現された景色は、経糸の間から煌めく金糸によって、ほんのりと金のベールに包まれているかのような気品豊かな表情を見せています。この方の作品は古典を礎としながら常にモダン。選び抜かれた色遣いと極められた織技から生まれる帯そのものの美しさはもちろんのこと、現代的な着物との相性の良さ、そして場面の和洋を問わぬ上品な存在感に抜きんでたものを感じます。作家作品やドレッシーな織り、極型の江戸小紋や色無地、訪問着など多彩な着物に合わせて、さまざまな機会に活躍してくれることと思います。