芭蕉布 を着こなす — 丹精をこらした逸品 vol.07
上質な糸をとるために丹精込めて糸芭蕉を育て、皮を剥ぎ、糸を績み…全て手作業による数多くの工程を経て、芭蕉は布のかたちとなります。また一反の着物を織るためには、糸がとれるようになるまでに2~3年かかる糸芭蕉を200本要します。気の遠くなるような時間と労働の積み重ねを人に課す布ですが、織り上がり衣となったその時から、夏衣としてこの上ない特性で人を護り続けます。戦後荒廃した芭蕉布づくりでしたが、人間国宝 平良敏子さんが人生を賭した芭蕉布復興の歩みは良く知られるところですね。国の重要無形文化財にも指定される沖縄の至宝、その力強い美しさをぜひご覧下さいませ。
強い張りとひんやりとした手触りを楽しみながら、芭蕉布を着こなす。
それは着物を愛する方にとって、一つの到達点かもしれません。
着物はちょっと上級者向きかしら、と思われる方も
帯でしたら気軽に芭蕉布の魅力を楽しんで頂けますね。
土の香りがするような、素朴な絣柄に心和む名古屋帯です。
元気に飛び交う小鳥の姿を絣にかえた大らかなトゥイグワー柄の名古屋帯。
太い横段の間においた幾何文様。素朴ながら布の個性が装いに力を与えます。
芭蕉布は、先回の宮古上布などと同様に希少価値の高い染織品の代表格です。近年の喜如嘉の芭蕉布の生産反数は130反とのことですが、着尺のみとなれば更に反数は限られます。青木でご紹介しております芭蕉布はリユースではございますが状態や糸質、お柄をしっかりと吟味いたしております。今年はとりわけ素晴らしいお品が入荷いたしました。ぜひこの機会にお手に取って頂きたく思います。
青木では様々なタイプのお品を比較しながらご覧頂くことができます。 こちらからもチェックしてみてくださいね。
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